サバンナ・バナナズに学ぶ、スポーツチームのソーシャル戦略5つ

by Tubular Labs(原文)2025.05.12
競技そのものを変えるのではなく、競技の共有のされ方を変える。米国のエキシビション野球チーム「サバンナ・バナナズ」が示しているのはその発想です。
試合中に振り付けのダンスを踊り、キルトを穿いてプレーし、観客を巻き込んだ演出を仕掛ける。全米をツアーし、MLB の本拠地球場を満員にしています。

数字で見ると規模がわかります。直近90日で MLB 全球団の YouTube 視聴数の合計が7,170万回だったのに対し、バナナズ単独で4,290万回。プラットフォーム横断のソーシャル動画エンゲージメントでも、MLB の公式コンテンツにほぼ並んでいます。
ここでは、Tubular の分析から読み取れる5つの型をご紹介します。
1. 情報より先に、楽しませる
バナナズはあらゆる瞬間をコンテンツの機会として扱います。ハイライト映像の枠を超えて、マイクを付けた選手のやり取り、ロッカールームの空気、コーチの軽口といった、スコアボード以外の要素を見せています。
2. カメラではなく、フィードに最適化する
縦型のフレーミング、冒頭で引きを作るフック、短い尺。2時間の試合を YouTube で配信しつつ、同じ素材からショート向けの編集を切り出します。2時間の試合は、6本の Instagram Reels、舞台裏の TikTok、YouTube のミニドキュメンタリーになり得るという発想です。
2025年第1四半期だけで、TikTok、Instagram、Facebook、YouTube に385本を投稿しました。同時期のアトランタ・ブレーブスの4倍以上です。YouTube だけで1日平均1.5本、132本のうち92本(69.7%)がショートでした。
3. 選手をキャラクターとして立てる
選手にはニックネームと役どころがあり、ファンはインフルエンサーを追うように個々の選手を追いかけます。プロ選手は同時に個人ブランドでもある、という前提に立てば、伝統的なチームでも取れる型です。
4. ファンと一緒に作る
コメントを読み、反応し、そこからコンテンツを作ります。2025年4月にもっとも視聴された TikTok は、ファンのコメントへの返信として作られた投稿で、30日間で1,760万回再生されました。
5. 新しいファン層を取りに行く
シーズン開幕とともに TikTok の視聴は1月の730万回から3月の1億1,700万回へ、2か月で1,503%増加しました。Facebook のフォロワーは56%が女性で、ロサンゼルス・ドジャースの21%と比べると際立ちます。ダンスやポップミュージックといった別の領域と重なることで、従来のスポーツとは異なるファン層を育てています。
日本のスポーツ・メディア事業への含意
要点は、チームやリーグが「メディアクリエイターのように考える」ことです。試合そのものは変えなくても、素材の切り出し方、出す場所、ファンとの関わり方は変えられます。既存の放送枠の外で、誰に向けて何を作るのかを設計し直す余地は大きいはずです。
分析の詳細は原文からご覧いただけます。
確認のメールを送りました
news@ximera.news から届くメールのリンクを開くと購読が始まります。 数分たっても見当たらないときは、迷惑メールに振り分けられていないかご確認ください。
うまく受け取れませんでした
お手数ですが、もう一度お試しください。続くようでしたら お問い合わせからご連絡ください。