ラテンアメリカのニュースメディアに向けた、2026年ソーシャル動画の15の示唆

by Jack Neary(原文)2026.02.11
ラテンアメリカ(LATAM)では、ニュースが発見され、議論され、拡散する場がソーシャルへ移りつつあります。Reuters Institute の Digital News Report 2025 によれば、アルゼンチン、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーの回答者のおよそ58-64%が、ニュースの情報源としてソーシャルメディアを利用していると答えています。
Tubular が2025年1月1日から7月31日までのデータを分析し、LATAM のニュースメディアが2026年に取るべき打ち手を15の示唆として整理しました。ここでは要点をご紹介します。
市場全体の構図
LATAM のソーシャル動画は、この期間に4兆500億回の視聴を生みました。そのうちメディア企業が投稿した News & Politics のコンテンツは29万3,000本のアップロードで271億回の視聴です。
注目すべきは、News & Politics が LATAM のアップロード全体のわずか0.67%にとどまっている点です。ソーシャルをニュース源とする人が増えつづけている状況を踏まえると、ここは奪い合いになる前の空白地帯といえます。
YouTube:短尺が効くのに、長さの中途半端な動画が量産されている

YouTube の LATAM において、News, Government & Politics は視聴数で第9位のカテゴリーでした。メディア・インフルエンサー・ブランドを合計した視聴は419億回で、アップロード数はより少ないにもかかわらず Music を上回っています。

動画の長さ別に見ると、30秒未満が1本あたりのエンゲージメントでもっとも高い数値を出しています。ところが実際に多く投稿されているのは1-5分の動画で、これは1本あたりのエンゲージメントがもっとも低い長さです。データを見ずに尺を決めている、ということでもあります。
投稿曜日では日曜がもっとも高いエンゲージメントを獲得しました。営業時間外であっても、効く日に合わせて予約投稿する価値があります。

視聴環境はモバイルが66%、TVが24%。縦型・30秒未満のモバイル向けフォーマットを前提に設計すべき比率です。

Shorts の効きも明確です。Milenio は Shorts がアップロードの15%にすぎないにもかかわらず、クロスプラットフォームのエンゲージメント全体の31%を生みました。NMás は中尺動画を2.8倍多く投稿していますが、エンゲージメントのほぼ半分は Shorts 由来です。長尺を切り出して Shorts に転用する、という運用が素直に効きます。
なお視聴デバイスと尺の関係については、Chartbeat の LATAM ニュースメディアのデータでも、TV・タブレット・ゲーム機では20分超、モバイルとデスクトップでは1分未満が好まれるという傾向が確認されています。
投稿頻度は媒体差が大きく、上位メディアの平均は1日6.8本の Shorts。Imagen Noticias が1日43本を投稿する一方、Televisa Querétaro は0.3本です。
TikTok:投稿量に対してエンゲージメントの効率が突出している

LATAM のニュースメディアに対するクロスプラットフォームのインタラクションのうち、71%が TikTok 由来でした。アップロードのシェアはこれよりずっと小さいにもかかわらず、です。
TikTok における News, Government & Politics は視聴数で第6位のカテゴリー(920億回)。上位10メディアの視聴は前年比55%増と伸びており、ニュースを求めて TikTok を使う層が確実に存在することを示しています。
代表例が C5N で、TikTok はクロスプラットフォームのアップロードの25%にすぎない一方、エンゲージメント全体の71%を生んでいます。

トピックとプラットフォームの相性も分かれます。移民や女性の権利といったテーマは Instagram と TikTok、法執行に関するテーマは Facebook といった具合に、同じ記事でも出し先を変える判断材料になります。
まとめ
- News & Politics は LATAM のアップロードの0.67%。参入余地が大きい
- 短尺動画は YouTube・TikTok の両方で1本あたりのエンゲージメントが最も高いのに、活用が進んでいない
- TikTok は投稿量あたりの効率が突出しており、ニュースの成長エンジンになっている
- 投稿の頻度だけでなくタイミングが効く。日曜投稿のように、計測できる差が出る
15の示唆の全文は原文からご覧いただけます。
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