2025年、世界でもっとも読み込まれた記事

by Chartbeat(原文)2025.12.16
Chartbeatが毎年発表している「The Most Engaging Stories」の2025年版が公開されました。ページビューの多さではなく、読者が実際にどれだけ読み込んだか(エンゲージメント時間)を軸に、その年を象徴する記事を選ぶ年次企画です。ここではそのポイントを日本語でご紹介します。

集計の規模
2025年の分析対象は4,100万本のコンテンツ、エンゲージメント時間の合計は1,870億分にのぼります。ここから定量・定性の両面で絞り込み、最終的に110本が選ばれました。
2025年を象徴した3つのテーマ
政治
選挙イヤーだった2024年ほどではないものの、政治は引きつづき読者の関心を集めました。リストに入った政治関連の記事だけで1億8,200万分のエンゲージメント時間を集めています。トランプ政権内部の対立や、安全保障をめぐる情報管理の問題を扱った調査報道が上位に入りました。
事件・事故
Charlie Kirk銃撃事件は、容疑者の特定や事件の経緯、動機を追う続報が複数の媒体で上位に入り、2025年でもっとも読まれたテーマのひとつとなりました。このほか政治的暴力、学校での銃撃事件、ニューオーリンズでのテロ事件の報道も上位に入っています。
追悼
俳優Gene Hackman夫妻の死去をめぐる調査報道は、複数の媒体の記事とあわせて4,400万分を超えるエンゲージメント時間を集めました。Diane Keaton、Robert Redfordなど、ほかの著名人の訃報や回顧記事にも読者が集まっています。
上位10本の顔ぶれ
1位はFox Newsによる、Gene Hackman夫妻の不可解な死をめぐる調査報道でした。2位はThe Atlanticが報じた、政権関係者の連絡グループに記者が誤って追加されていたスクープ。3位はThe New York Timesが伝えた、出産をめぐって刑事訴追された女性の記事です。
以降の顔ぶれは、ABC NewsとCNNによるCharlie Kirk銃撃事件の続報、BBCによるHackman夫妻の死の捜査報道、The New York Timesによるトランプ政権高官とElon Musk氏の衝突を追った記事、救急外来での誤診をめぐる記事、CNNによるワシントンD.C.の航空機衝突事故の犠牲者を伝えた記事、BBCによる予算案が家計に与える影響の解説記事、と続きます。
リスト全体でもっとも多くの記事が選ばれたのはBBCで、予算案の解説のような実用記事からEurovisionをめぐるポップカルチャー記事まで、幅の広さが際立ちました。
10年分の推移
この企画は2025年で10回目を迎えます。2015年以降の各年の1位を振り返ると、その年の関心の所在がそのまま浮かび上がります。
- 2015年 The Atlantic:イスラム国の実像を掘り下げた分析記事
- 2016年 FiveThirtyEight:米大統領選の予測モデル
- 2017年 The Atlantic:筆者の家族に仕えていた女性を描いたルポルタージュ
- 2018年 CNN:Anthony Bourdain氏の死去
- 2019年 The Atlantic:マレーシア航空機失踪事件の検証
- 2020年 POLITICO:コロナ禍が世界を恒久的に変えるという論考
- 2021年 The Washington Post:ジョージア州州務長官への圧力通話の報道
- 2022年 ESPN:ペンシルベニア州立大学をめぐる性的加害事件の検証報道
- 2023年 Los Angeles Times:Matthew Perry氏の死去
- 2024年 CNN:ジョージア州の学校銃撃事件で容疑者の父親が訴追された報道
速報性の高い訃報・事件報道と、時間をかけた調査報道の両方が並ぶのが、この10年の一貫した傾向です。
選定方法
選定は定量と定性の二段構えです。まずエンゲージメント時間を軸に候補を機械的に抽出し、およそ1,000本の記事を人の目で確認したうえで、報道としての独自性や社会的な重みを加味して最終的な110本に絞り込んでいます。ページビューの規模だけでは上位に来ない記事が入るのは、この二段構えによるものです。
記事の全リストと詳細は原文からご覧いただけます。
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