2020年メディアビジネスの潮流は?(2020/1/24)

こんにちは。キメラです。このnoteは弊社のニュースレターで過去に配信した記事を再編集したアーカイブです。ニュースレターではパブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。最新号を受け取りたい方は、ここから登録できます。

1.2020年、世界のメディアビジネスのトレンドを掴もう

新たな1年が始まりました。オリンピックと5Gの到来を控える2020年、メディアビジネスでも新たな展開を考えている方が多いのではないでしょうか。

今回は海外の調査レポートを中心に、2020年のメディアビジネスにおけるトレンドや課題をつかむヒントをお届けします。

オックスフォード大学 ロイタージャーナリズム研究所が、2020年のメディア業界におけるトレンドを予測したレポートを発表しました。32カ国233人のメディア企業幹部に調査を行ったところ「主要な収入源として50%が読者課金を重視し、広告のみを重視する割合はわずか14%」にとどまっており、読者データを取得するためのプラットフォームづくりを含め、会員組織やサブスクリプションへの強い期待感を見て取れます。また、53%がポッドキャストを今年の重要項目ととらえるなど、音声コンテンツへの期待が高まっているのも注目に値します。日本語で読みたい方は、Media Innovationに掲載されている概説記事が参考になります。

コンサルティング会社のPwCは、2019年から2023年までのエンタメ・メディア業界の展望を予測するレポートを公開しています。新聞・雑誌だけでなく音声や動画の予測も掲載されているので、広い視野で市場を見渡すときに役立つ資料です。サブスクリプションの「読み放題・見放題」モデルが飽和しつつあるという指摘や、ポッドキャスト広告市場が年率40%超で急拡大していくと示唆している点が興味深いです。

DIGIDAYが海外パブリッシャーに対し、サブスクリプションに関する質問を行ったレポートです。調査によると、サブスクリプションの事業課題として「読者を有料購読者にさせること(63%)」を挙げる割合が群を抜いて多く、「購読に値する商品の開発(42%)」が続くなど、購読者の獲得に苦心していることがうかがえます。DIGIDAYの記事は、購読者の獲得に奔走する海外パブリッシャーの動向を多数報じています。テレビや映画に進出する「New York Times」、SNSを活用している「Economist」の取り組みのほか、サイバーマンデーセールをもじった#サブスクライブサンデイキャンペーンなど、サブスクリプションの成熟市場では、購読者のパイの奪い合いが激化し、さまざまな施策に取り組んでいることが伝わります。

記事エンゲージメント分析ツール「Chartbeat」を提供するChartbeat社は、読者エンゲージメントの高いデジタル記事のグローバルランキングを公開しています。トップ10には日本のYahoo!個人の記事も入賞しました。2019年のトップ記事の特徴を「読者がまだ長編ジャーナリズムに強い興味がある」と紹介しているのが興味深いです。1位、2位の英文記事は約1万ワードと約9000ワード、8位のYahoo!ニュース個人日本語記事は約6000文字と、読み応えがあるとても長い記事です。キメラのnoteでご紹介している通り、読者エンゲージメントはサブスクリプションでも広告でも大切な指標です。トレンドをもとに自社のコンテンツ戦略を再考してみてはいかがでしょうか。

2.海外パブリッシャーの最新ニュース

2020年1月14日、Chromeがサードパーティ製Cookie(クッキー:ウェブの閲覧記録データ)のサポートを段階的に廃止することが明らかになりました。このニュースは日本経済新聞の1面でも報じるなど、個人データの保護に向けた機運が国内でも高まっています。ユーザーの行動履歴に応じて広告を掲出やサブスクリプションのオファーを掲出する施策に大きな影響を与えるでしょう。ユーザー行動履歴の取得、利用に立ち込める暗雲は、前回のニュースレターで詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

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