ローカルニュースの再評価&出資が進む(2020/6/3)

こんにちは。キメラです。このnoteは弊社のニュースレターで過去に配信した記事を再編集したアーカイブです。ニュースレターではパブリッシャーの方々に向けて国内外の注目ニュースをご紹介するほか、キメラの最新動向を隔週でお届けしています。最新号を受け取りたい方は、ここから登録できます。

1.ローカルニュースの再評価&出資が進む

パンデミックを機に、暮らしに密着した情報を届けるローカルニュースの再評価が進んでいます。特に米国では地方紙が失われる「ニュース砂漠(news desserts)」が社会問題となっており、「コロナ破産」で倒れるローカルパブリッシャーが相次いでいます。こうした状況下で、ローカルニュースの収益化と保護の双方が進んでいます。

<注目高まるローカルニュースの収益化>

米国の地元密着型メディア「Patch」「Nextdoor」のマネタイズ手法を紹介しています。ローカル特化のコミュニティを生かした掲載型モデルや広告運用の方法が興味深いです。一方で、「広告収益だけでは経営を維持することが困難」とのコメントも見逃せません。特定の収益源に偏らないビジネス設計の重要さを感じさせる記事です。

ローカル情報に特化したニュースアプリが米国で人気を集めています。2020年3月にはスマートニュースが6000都市以上のローカルニュース配信に乗り出すなど、注目度の高さが見て取れます。「News Break」COOの「高品質で超身近な地方ニュースこそが、価値ある情報を読者に提供する」との発言が興味深いです。

News BreakのCOOの発言を裏付けるかのような、米国のローカル紙の状況が報じられています。新型コロナウイルス関係の記事を無料開放してもなお、デジタルサブスクリプションの購読者増加・解約率の低減を実感する声が寄せられています。

<テック企業がローカルニュース保護・参入>

GAFAら大手テック企業は相次いでローカルニュースへの出資やサービス参入を表明しています。

Googleは2020年4月にローカルニュースを支援する基金を創設しましたが、5月28日付けで5300のニュース組織への出資を決定したとのことです。日本では埼玉新聞が支援対象として紹介されています。なおGoogleは、オーストラリア政府による「国内メディアと広告収入の共有を義務づける」との法案は拒否しています

Facebookは3月に「ローカルニュース救済基金」を設立し、継続的にニュース組織への出資を行っています。5月7日には200を超える米国の小規模ローカルニュースに対し、基金から1600万ドル(約17億円)の出資を発表しました。

アマゾンがローカルニュースやスポーツ情報を扱うポッドキャストへの出資を検討しているとのこと。アマゾン自身はコメントを拒否しており、続報が待たれます。

ワシントン・ポストは、90以上のローカルパブリッシャーを含むコンソーシアムとパートナーシップを結び、同社が提供する広告ターゲティングツール「Zeus」をローカルパブリッシャーに提供することを明らかにしました。

2.海外パブリッシャーの注目ニュース

広告収入の減少などを理由に、大手メディア企業のレイオフ(解雇・雇い止め)が続々と発表されました。着目したいのは、人員削減の方針です。記者・編集者を減らす企業もあれば、広告・販売部門を縮小する企業もあります。各社の判断軸が見て取れるでしょう。

他方、DIGIDAYはマネタイズの多様化を推し進める動きを報じています。

また、加速するパブリッシャーの動画活用を受けてか、Youtubeが「チャンネル登録」と同様の仕組みで有料購読を訴求するツールを開発中とのことです。

3.国内パブリッシャーの注目ニュース